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ミドルエイジは要注意。専門医に訊く「尿路結石」の予防法

ミドルエイジは要注意。専門医に訊く「尿路結石」の予防法

2022年6月3日 PR

40代以上、男性、メタボ気味。以上に当てはまる方は、そろそろ「尿路結石」にご注意を。

『四谷メディカルキューブ』泌尿器科の阿南剛先生を訪ね、ミドルエイジ以上のビジネスパーソンが気をつけるべき病気や予防法などについてじっくりと訊くインタビューシリーズ。2回目となる今回は、尿路結石症について。

「ものすごく痛いらしい」という噂はよく耳にするが、40代から60代の男性で特に多い傾向にあるとのこと。実は巷の噂には誤解もあるようなので、この機会に基礎的な知識を身に付けておこう。

|まず尿路結石症の概略から教えてください。

尿路とは、文字通り尿の通り道のことです。一般に腎臓から尿管、膀胱、尿道までにできる石をまとめて「尿路結石」と呼んでいます。

|結石は、その経路のどこにでもできるのですか。

ほとんどの結石は腎臓でできます。そのできた結石は移動するケースがあります。腎臓にあるうちは「腎臓結石」、尿管に移動している最中に結石が引っ掛かってしまった場合は「尿管結石」、尿管から膀胱に落ちている間は「膀胱結石」、さらに移動して尿道で引っ掛かったものは「尿道結石」と言います。基本的には、膀胱にまで結石が落ちればスムーズに体外へ排出されることが多いです。

|なるほど。比較的よく耳にする病気ですが、どのくらいの頻度でかかるのですか。

男性で7人に1人、女性は15人に1人くらいの割合でしょうか。特に40代以降の男性に好発するのが特徴で、しかも繰り返すのが厄介な病気です。私の経験でも約半数の方が5年以内に再発していますので、適切な治療とともに定期的経過観察、再発予防指導を行っております。

|よく「ものすごく痛い」と言われますよね。

はい、患者様は「耐えがたい激痛」と口を揃えます。結石が腎臓にあるうちは痛みはないのですが、尿管で引っ掛かると強い側腹部痛や血尿、嘔吐などの症状を引き起こします。夜中に起こった脇腹の痛みに耐えられず、泣きながら救急車を呼ぶ方の多くが尿管結石の患者様です。

|痛みがないこともあるのですか。

腎臓結石は自覚症状がほとんどなく、健康診断で見つかることが大半です。ただ、放置すると尿の流れを悪くする可能性がありますし、長年にわたり石が留まれば腎臓が萎縮して腎臓機能低下を来すこともありますので、症状がでる前に適切な診断と治療を始めることが大切です。そのためには、定期的な健康診断を受けることが大切です。

|よく「結石は薬で溶かせる」とも聞きますが。

いいえ、多くの方が誤解されているのですが、実はごく一部の結石を除いて溶かす薬はありません。10㎜未満の石なら1か月ほど様子を見て自然に出るのを待ちますが、それ以上の大きさの場合や、時間をかけても出ない場合は手術を行います。その方法は大きく分けて3つあり、体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(ESWL)、経尿道的尿路結石除去術(TUL)、経皮的尿路結石除去術(PNL)の3種類があるのですが、当院では主にTULを行います。

|TULはどのような手術なのですか。

20㎜程度までの腎臓結石と尿菅結石に適応できる手術です。尿道から細径の内視鏡を挿入し、レーザーで破砕して摘出します。結石を直接観察しながら回収しますので、確実性が高いことが利点です。また、結石が複数の場合もTULがおすすめです。ESWLは1個の結石に対しての治療となりますが、TULでは同じ側であれば、同時に治療することができます。

|尿路結石症にならないために、どのようなことに気をつけるべきですか。

結石のメカニズムは完全には解明されていませんが、主なリスクとして肥満や加齢が指摘されています。メタボリックシンドロームの比較的初期に出現する代表的な病気でもありますので、現実的な予防策としてはダイエット、そして水分を多く摂取することです。当院では、再発予防プログラムとして栄養指導を含めた定期経過観察にも力を入れております。

|ミドルエイジは要注意となるわけですね。

その通りです。40代以降の男性で、特に高血圧や糖尿病、高脂血症の方は、常に意識しておくべきだと思います。痛みがクローズアップされがちですが、腎臓への影響も軽視せず、早めに受診していただきたいですね。

Biz Life Style Pick up!
まずはダイエットでメタボの回避、あとは以下にご注意を!
阿南先生にお聞きした【尿路結石症の予防3か条】

❶ 塩分や糖分、シュウ酸やプリン体、動物性タンパク質の摂り過ぎにご注意。
❷ 水分を多めに摂取。牛乳、ミネラルウォーター、麦茶やほうじ茶がおすすめ。
❸ 尿路結石症と診断された方は、定期的に泌尿器科の受診を

>>予約ダイヤルの確認はWEBで!

 

四谷メディカルキューブ
阿南 剛 先生

名古屋市立大学医学部卒、聖路加国際病院、東北医科薬科大学病院などを経て、2022年四谷メディカルキューブ泌尿器科科長に着任。2021年日本泌尿器科学会総会賞を受賞。患者さまには、“正確な診断と必要な治療を”の想いで寄り添い、これまでに約1000例のレーザー内視鏡手術を手掛ける。


四谷メディカルキューブ
https://www.mcube.jp/
東京都千代田区二番町7−7
診療時間/9:00~16:30(日祝休診)

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