2019年7月26日 PR
月曜パーソナリティ:宮藤 官九郎さん
|宮藤さんは、何か新しいことに挑戦するのがお好きなタイプですよね?
もともと好奇心が強い方なので、アクションを起こすこと自体は好きですね。でも、何もかも自分でやろうとすると大変なので、皆がやっていることは遠慮しておこうかな……と考えてしまったりもするんですよ。
|そうなんですか? これだけマルチにご活躍なので、むしろ幅が広がる一方かと思っていました。
たとえば、ツイッターやインスタグラムなどSNS上の活動なんかがそうですね。以前は挑戦したのですが、今はやめてしまって。
|やってみることと、そうでないことを分ける時の基準は?
動く前に「やってみたいけれど、それは本当に自分が動いてよいことなのか、自分が動くべきことなのか」と考えることは、ままあります。動くことは好きだけど、簡単には流されないようにしたいな……という感覚ですね。
|それは、ふだんのライフスタイルにも同じですか?
そう思います。たとえば、ウチの子はいま中学2年生なのですが、中学校に上がる時にスマホを与えるかどうか、ほかの親御さんたちと話したんです。「まだ早いよね、高校入学してからだよね」という結論だったのに、皆さんどんどん買い始めて、持っていない子の方が圧倒的に少数派になって。それでも、自分は流されないので、買わないと(笑)。
|そのケースだと、むしろ買わないことの方がアクションを起こしている感覚になりますね(笑)。
そうなんですよ。子どもが時間を持て余しても、ほかの何かに、もっと有意義なことに使ってくれるんじゃないかな、という期待も出てきたり。本人も、最近は「欲しい」と言わなくなりました。「この人に言ってもムダだな」と思ったんでしょうね(笑)。
|SNSをやめてしまった理由は?
端的に言うと、時間がもったいない気がしたんです。こういう職業ですので、仕事も娯楽も情報も、すべてパソコンの中で展開されがちじゃないですか。そこに「趣味でSNSもやろう」となると、仕事しているのか遊んでいるのか分からなくなってしまう。だから、パソコンを開かない趣味が欲しいなと考えるようになったんです。
|机に座らずに没頭できることですね。何か見つかりましたか?
いろいろあります。たとえば、最近はサウナが人気ですけど、結構早かったですよ。もし周りにサウナ好きが増えてきたら「同じことをするのは嫌だな」と思っていたんですが、とにかく癒されるのでやめられなくなりました(笑)。
|パソコンを開かない時間というのは、お仕事でも活かされそうですね。
市井の人々にスポットライトを当てるドラマの制作に携わっているからだと思うのですが、「ネット上の情報からだけでは作品は書けない」「外に出ていろんな人に会いたい」という思いは強まるばかりです。ふだんから電車で移動するのが好きなのですが、自分の周囲の人々をよく見て、彼らの行動にきちんと注意を払っていないと、世の中が今どうなっているかが分からなくなっちゃうんですよ。
|脚本家としての執筆スタイルのお話ですね。以前からそうなのですか?
いいえ、取材を重ねて作品を書くスタイルを実行し始めたのは、実はごく最近のことなんです。人との会話の中には、思いもよらないネタがたくさん含まれていることを実感しまして。以前、ゆとり世代が主人公のドラマの脚本を書く機会があったのですが、この世代の思考や行動がいまひとつ把握できないような気がして、30人ぐらいにお会いして話を聞いたんです。
|すごい人数ですね。何かつかんだものはありましたか?
それぞれ性格は違うのですが、彼らが共有している空気感のようなものを感じたんです。それまで物語はすべて自分の内側から捻出していましたが、外から受けた刺激をもとに作品が書けるようになったのは、積極的に取材するようになってからですね。
|ラジオのパーソナリティに関しては?
少し似ていますね。これまでは自由に好きなことを話す番組しか経験してなかったので、その日のニュースや、日々の出来事をポンポンと捌いていくようなスタイルは、自分には無理だと諦めていました。ですので、実際に話が来た時には、逆に「やってみたいな」と思いましたね。小さなことでもひとつ実行できると「なんだ、俺、出来るじゃないか」と、そのアクションを起こした自分に自信が湧いてきますし。
|もっとやってみたいという気分になりますよね。
もともと「そこは宮藤さんがやらなくていいよ」と言われると、逆に「いや、俺にやらせてよ」という気持ちもあったり。天の邪鬼なのかもしれませんね。
|向いていないかもしれないことにアクションを起こすというのも、冒険ですよね。
そういう挑戦ができるのは、若いうちだけですし。今回のラジオも、「40代の今ならギリギリ大丈夫だな」と(笑)。そう思って飛び込んだら、スタッフは全員年下でね。逆に「これは俺がちゃんとしなくちゃ」となりましたけど。
|今、気になっていることはありますか。
業界の先輩たちが、自分と同じ年代の時に何をしていたんだろうと気になったりはしますね。たとえば、山田太一さんは『ふぞろいの林檎たち』を40代の時に書いているんです。ならば、「俺もこれから代表作をつくれるかな」とか。
|これからがキャリアの本番となるわけですね。
今までさまざまな経験を重ねてきましたし、仕事もそれを活かしているわけじゃないですか。でも、その経験をリセットできるかどうかという観点も、とても大切だと思うんです。新しいことにアクションを起こしたいという欲求は、「今までの経験が活かされない場所」に行ってみたいからなのかもしれませんね。
>とにかく何かをやってみれば、ダメでも「走り出した感覚」は残るはず。
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2024年10月25日 発行
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