2018年8月3日 PR
歴史上の偉人たちも、現代を彩る時代のアイコンたちも、そして気難し屋の評論家たちも。仮に、彼らの「主義」や「思想」、あるいは「好み」がどれだけ異なっていたとしても、このメゾンが造り出す琥珀色の液体に対する評価については、誰もが口を揃えることだろう。
1724年創設、東京の次の五輪イヤーに300周年を迎える「レミーマルタン」は、美食の国フランスの誇りだ。かつては特別な日に開ける酒というイメージだったが、近年はより気軽な場面で目にすることも増えてきた。第一線のビジネスパーソンであれば、パーティなどで口に含んだ経験がおありの方も多いだろう。
そこで今回は、コニャックの基礎知識とともに、レミーマルタンのアウトラインを学んでみたい。きっとこれから接する機会もあるはずなので、基礎知識から軽く確認していこう。
コニャックは、フルーツの蒸留酒の総称「ブランデー」の一種で、その中でもフランス南西部の同名地域産の葡萄を原料とするものを指すのだが、同時に現地では法令化されている厳しい基準も満たさなければならない。「特定種の葡萄を使用していること」など、いくつかの条件をすべてクリアして、初めてコニャックと名乗ることができるわけだ。
さて、そのコニャック地区は、地質などから6段階に分類されている。「クリュ」と呼ばれる葡萄畑の等級のうち、どの区分で収穫した葡萄を使っているかによって、コニャックの味わいは大きく左右されるのだ。レミーマルタンは、グランド・シャンパーニュ、プティット・シャンパーニュという上位2地区で収穫した葡萄だけを使用している。
ここが重要なので、もう少し詳しく。上位2地区のクリュで収穫した葡萄のみを使い、かつ最上位産が51%以上ブレンドされている場合に限って「フィーヌ・シャンパーニュ・コニャック」という呼称を使うことを許されるのだが、レミーマルタンの製品は、すべてこの基準を満たす。実は、この特別なコニャックのみを造り続けている唯一のメゾンなのだ。
フランスには多数のコニャックメゾンが存在するが、多くはワイン販売業者が創業している。それに対し、葡萄栽培農家兼ワイン生産者を「ワイングローワー」と呼ぶが、これをルーツとするメゾンは、大手ではレミーマルタンのみ。畑やワインを知る生産者がルーツである点は、現在でも同社のアイデンティティ形成に強く影響している。
このように、歴史をひもとくと「特別な称号」「特別な栄誉」が非常に目立つが、たとえば1738年にルイ15世から直々に新しい葡萄を作付けする特権を授かったこともそのひとつだ。周囲が葡萄畑から食糧を収穫するための畑への転換を迫られる中、逆に葡萄畑の拡大を奨励されたというのだから、いかにその品質の高さが認められていたのかが想像できる。
あの神々しく輝くケンタウロスのロゴは、19世紀の後半につくられたものだ。多彩な能力を発揮しながら活躍する姿を描いたものだが、レミーマルタンは当時の願いを実現する歴史を今も歩み続けている。寛容さと大胆さ、勇気と活力。まず常に革新があり、それを継承することで、着実に価値を高め続けているのだ。
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2024年10月25日 発行
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