2019年4月25日
[詩歩]
最近はTikTokを始めてみました。これがすごく楽しくて!
[黒田]
えっ、やっているんですか!?僕はインストールすらしてなくて。面白いですか?
[詩歩]
とにかく新鮮!フォロワーがゼロの状態からSNSを始めるのがまず5年ぶりぐらいなんです。
[黒田]
TikTokをやっているのは全然知らなかったです。始めたきっかけはありますか?
[詩歩]
旅行を広める立場なので、若い人が海外に興味がない現状をなんとかしないといけないと思って。さいきんの若い人って、ぜんぜん旅行をしないんです。 そう考えたときに、彼らのことを知りたいな、と思ったのがTikTokをはじめた最初のモチベーションです。
それから、言葉は悪いんですけど、TikTokって見るユーザーのリテラシーがすごく低いんですよ。たとえば、私が写っている写真を投稿すると「景色はいいけど女はいらないな」と普通にコメントされます。こういう人がいるんだと思って(笑)
私が今までに使っていた他のSNSでは、そういうことはなかったです。年齢層が10代の子たちで低いからだと思うんですけど、新鮮なんです。
[黒田]
素直にそういう驚きができるのがいいですね。
[詩歩]
最近はドローンを使って動画の撮影などもしています。インフルエンサー的な立ち位置もあるので、新しいものには触れておきたいなと。
[黒田]
好奇心旺盛なんですね!
[黒田]
インスタもやっぱり写真を載せたり動画を載せるところですし、TikTokは動画や映像というところですけど、詩歩さん的にビジュアルコミュニケーションというか、映像、写真で見せるというところに関しては工夫とかもしているんですか?
[詩歩]
そうですね。最近だと絶景は遠い存在に思われがちなんですよね。たとえば「ウクライナに行きたい。でも行けないよね。」というコメントがつくんですけど、実際はウクライナって結構簡単に行けるんです。私は1週間前にチケットを取って行きました。ビザはいらないけど、英語が通じないので少しサバイバル力が必要かな(笑)
チェルノブイリとか負の遺産のイメージが強いかもしれませんが、普通にご飯もおいしくていい国なので、そういうことを伝えるために最近は写真の中に自分が少し写るようにしているんです。そうすることで身近に感じてもらって「こんな小娘でも行けるんだ。私もいけるだろう。」と思ってもらえたらいいなって。
昔はあまり自分が写っている写真を入れてなかったんですけど、最近はあえて入れるようにしました。人がいることで規模感がわかりやすいということもあるんですけどね。
[黒田]
すごくわかりやすいし、身近に感じられることが一番いいかもしれないですね。
[詩歩]
写真に関していうと、最近改めて思ったことがありました。カメラマンさんとかフォトグラファーさんは「僕にしか撮れない1枚」を探し求めるじゃないですか。私はどちらかというと 「誰にでも撮れる1枚」 でいいなと思っています。
[黒田]
とても面白いですね。
[詩歩]
私の場合、私の写真を見て現地に行った人が、同じ景色が見られないと意味がないのかなと思っています。 非公開の場所で撮ったものは絶対に載せませんし、観光協会などで人が送り込まれることがあっても問題ないような場所の写真しか、今は投稿しないようにしています。
あとは秘境すぎる場所も同じ。アマゾンの奥地とかも誰も行けないのでやりません。基本的にはツアー化されているJTBのやつでも頑張ればいけるかな、お年寄りでも行けるかな、という場所を選ぶようにしているんですね。
[黒田]
とてもいいですね。それがまさに写真の面白いところで。写真というものが大衆性を持っているなかで、写真をアートにしていこうとする人もいるわけじゃないですか。ただの記録でしかないと思っている人もいるし、同じ方法、手法なのにこれだけ考え方が違う。スポーツとかもプロでやるのと、フットサルのように誰でも遊べたりするのと全然違いますけど、写真はそういう上下だけではなくて右左とかいろいろ関係していきますよね。そこの幅の広さがあるのがいいんだと思っています。
[詩歩]
そうですね。本当にアートにするつもりはないので「同じ景色を是非、みなさんも見てくださいね」という、どちらかというと旅の楽しみを伝える手段の一つがたまたま写真であって、ドローンでもいいし、動画でもいいと思っているので。
いい機材はそんなに使わない方がいいのかなと思っていて、それこそ「スマホでもこれだけ撮れますよ」ということでもいいのかなと思っています。
[黒田]
なるほどね。今は誰でもそれを撮れる状況にもなってきているし。本当に極端な話はiPhoneで全部撮りますということになりますよね。それをポリシーにしていてもおかしくない。
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2024年10月25日 発行
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