2019年3月28日
[黒田]
高井写真研究所はできてどれくらいたつんですか?
[高井]
高井写真研究所は設立して30 年ぐらい。
[黒田]
それは高井さんの屋号みたいな感じなんですか?
[高井]
簡単に説明すると、僕は学校を出て5年ぐらい遊んで暮らしていたの。このままだったら水商売の人になるか、写真家になるかという瀬戸際で写真家になることに決めた。最初はロクスタ (六本木スタジオ) に入っていわゆる写真家の先生のアシスタントをやってて。
27歳になってフリーフォトグラファーになり、それからは写真の仕事を生業にして今に至ってる。35歳になって年商が3千万円ぐらいになった時に株式会社にしたんだよ。その時に決めた社名が高井写真研究所。
[黒田]
そうだったんですね。
[高井]
僕が写真で毎回やっていることは実験なので実験の研究発表をするような会社の名前にしようと思ったんだよね。
[黒田]
なるほど。
それでは高井写真研究所で行われているワークショップの東京写真研究倶
楽部はどういうものなんですか?
[高井]
東京写真研究倶楽部は2011年ぐらいにできたんだよね。
[黒田]
転機の年ですね。
[高井]
うん。おそらく55歳を過ぎたあたりで暇になったのでつくったのが始まりなんだよね。本当は白金写真研究倶楽部とか白金倶楽部とかにしたかったんだけどすでに名前を使われてしまっていたからダメだった (笑)
[黒田]
確かに白金倶楽部はありそうですね。
[高井]
それでしょうがないから『東京』の文字を頭につけたんだよ。
[黒田]
ちょっと風呂敷を広げたんですね(笑)
定期的に開催されているんですか?
[高井]
だいたい月に1、2回はやってるね。
[黒田]
多いですね。
[高井]
学生も沢山出入りしていたんだよ。
[黒田]
若い人多いですもんね。
[高井]
写真倶楽部の人間同士は、そこで出会って仕事をしたりとか、この場所だけじゃなく意外と外でも繋がっているね。あとはカメラマン以外にも普通の絵描きも来るし、ここには弁護士さんも来たり、鞄職人も来るよ。
[黒田]
どういうつながりなんですか(笑) 鞄職人さんまでくるって(笑)
[高井]
今座っているこのソファも写真倶楽部に出入りしているインテリアデザイナーの人から貰ったものなんだよ。
[黒田]
幅広いな〜。
[高井]
仕事は関係ないね。ただ飲んでいるだけの人も来るし、普通の主婦も来る。主婦の人は子どもを連れて来たりしてるね。子どもができてから来る人もいるから本当にいろいろ。
[黒田]
なるほど。白金という立地もいいですよね。なんかこう誰もが打算的なところではなくて、普通に楽しみに来てるんだなあという感じがして良いですね。高井さんを中心に集まっている感じが良いなというか。写真を学びたい人にも良いでしょうしね。
高井哲朗という人物を深掘りしてみようとしてみたものの輪郭すら掴めないなというところですが、少し写真の話をしましょうか。
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2024年10月25日 発行
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