2018年7月26日
[速水]
で、チラッとだけ写真美術館の話をさせていただくと、アマナの「the amana collection」というコレクションを戦後の日本写真の歴史を一望できるというコンセプトでオリジナルプリントをアマナがコレクションしているというものがございまして。たとえば蜷川実花さん、濱田祐史さん、澤田知子さん、西野壮平さん、米田知子さんといった日本人若手写真家の作品ですね。こういったthe amana collectionと一般の方々の接点を作るという意味も含めて御代田写真美術館というものがあります。浅間国際フォトフェスティバルの開催発表をさせていただいたときに新聞記者の皆さんから様々な質問が出たんですね。例えば「この展示される作品はプロの写真家の方の作品なんですか?」とか、「アマナさん所属のカメラマンの作品なんですか?」とか。新聞社の方からするとまぁそうかもしれない、社カメが居てということなのかも知れません、でもこちらの意図と皆さんの受け止め方というのがやはり多少のずれがある
[黒田]
うーん、まあそこは残念ながらそういう認識のズレはあるでしょうね。しかしそういったコレクションを魅せられる場所として美術館というのは素晴らしいですね。
[速水]
文学作品や文字で読むものにも様々あるじゃないですか、たとえば読んですぐ分かる新聞の記事、それこそ古典とかショートショートとか、色んな味わい方ができる。写真も同じだと思っていて、アマナはどちらかといえば「パッと見てすぐに意味が分かり何らかの気持ちをそこで刺激される広告写真」というのを撮って生業として生きてきたところがあると思うんですね。でもアート作品というのはその作品と向かい合ったときに自分の今までの経験とかその写真と自分との関係とか、そのときの環境とか、そういったものも含めて感じて咀嚼して自分の中で味わっていくもの、もちろん作品のコンセプトも含めえて感じていくものって言うのが、やはりアート作品なのじゃないかと思うのです。
そういったアートフォトという文化、日本が誇る大切な文化、と一般の方々の接点を作り続けていくというのが最終的には、町の人たちも喜んでいただけることだし、私たちにとってもその写真文化を育てていくということですし、もちろん作家さんにとってもそういった場が得られるということだったりするので、意義深いことなんじゃないかな、という風には思っています。美術館の方はthe amana collectionを中心として、企画展等様々な、最終的には観光地が「東京・京都・御代田」みたいに言われたり。こんな、何を冗談を言っているんだと皆さん思っていることが30年後にはもしかしたら現実になるということを考えてやっております。
というのが、大体の概要ですね。今の予定では、皆さん会場に来たいというご要望もいただいていますので、会場で実際に作家さんとお話していただいたりといったことも出来るような場になりそうです。後は作家さんのトークセッションですとか、ツアーですとか、そういったものも含めて計画をしていますので総合的に楽しんでいただけるはずです。お子さん達がワークショップで学んでいる間にお父さんお母さんは芝生で写真を見ながらビールを飲み満喫していただくというような新しい写真の楽しみ方をしていただけるようなフェスになるといいなと思っています。
[黒田]
ありがとうございます。思った以上のボリュームで驚きました。プレということもあるのでしょうけど、展望がすごいですね。もう既に今年をすっとばして来年が楽しみというか(笑) これは時間つくっていかないとな〜。
[速水]
実は情報が盛りだくさんなんですよ(笑) 情報を出していないだけで。
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2024年10月25日 発行
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