2017年8月24日
今回は、セルフポートレート作品を発表し続けている 渡邊 圭佑さんをご紹介します。普段は兵庫県を中心に活動中のセルフポートレートフォトグラファー。趣味で作品制作を継続されているそうです。 渡邊 さんの作品を通じて写真の多様性をご覧いただければと思います。
これまでのキャリアから写真を始めるまでの経緯をお伺いできますか?
20歳に漫画家を目指して上京、27歳で挫折して地元に戻りガーデンデザインの会社を始めました。33歳の時に経営が苦しくなり努力して手に入れた愛車を手放さなくてはいけなくなった時に、そういや愛車と一緒に写っている写真が一枚もないなぁ…と思い、友達に撮影をお願いしました。(会社で所有していたnikonD5000)そうしたら、その友達が一眼レフにハマり、当時、無趣味だった自分も軽い気持ちで始める事になりました。
「卒業アルバムを模して一人でクラス全員分の役を制作された一枚。それぞれに設定があるそうです(笑)」(筆者)
ほんの些細なきっかけなんですね。
そこから今日まで、熱中する様になった理由はなんでしょうか?
やっぱり写真を見てくれる人が居るのは大きいです。「笑って疲れが吹っ飛んだ!」「元気になった!」「いつも楽しみにしてます!」なんてコメントを貰うと、自分も元気貰って更にヤル気出ます。そもそも、自分しか写って無い写真を自分しか見ないなんて地獄です。
自分しか見ない…確かにそうですね(笑)
ユニークな視点の写真が多いですが、そういった表現をされてる理由もあるのですか?
漫画家を目指していた7年間は「どうすれば差別化出来て読者を楽しませれるのか?」って事を考え続けて来たのでそれが染み付いてるんだと思います。明確な答えがあるテーマでは無いので、自分なりの答えが出て、それに対して誰かの感情が動く事こそが【表現】の醍醐味だと考えてます。まぁあと、根本が捻くれてるのもあると思います!(笑)
捻くれてるというよりは、童心をくすぐるような作品の印象が大きいですね(笑)
その自由な発想のアイデアはどこから思い付くのしょうか?
上手く言葉に出来ないですが、自分が最初に発想する事は100人中100人が思い付く事だと思っています。ここから先は如何に捻くれて分子を減らして1/100に持って行けるかで、アイデアになるかどうかが決まると思うのです。よっぽどの天才では無い限りいきなり分子1桁のアイデアは思い付かないので、自分なりに努力して穿つべしと思っています!多分!(笑)
オンリーワンな作品が多いなとは思っていたのですが、そういった背景があったのですね。
ちなみにセルフポートレートがメインですが他の人を撮影しない理由もあるのですか?
撮影も被写体も自分なので好きな日、好きな時間に写真を撮れるのは気楽で良いです!なので理由は気楽だからです!笑
だからと言って自分以外の人を撮りたく無い訳では無く、むしろ人を撮るのは大好きなので一緒に創作活動が出来る人との撮影はしてみたいですね!
そういった作品もみてみたいですね。今後チャレンジして行きたいと思っている作品や野望はありますか?
自分が面白いと思える事に制限をかけずに、作品を撮り続けられたらそれで良いと思っています。自分が死んだ後に、自分の写真を見た誰かの感情を動かしたいとは思うので、時代に関係無く恒常的な作品を撮るのが野望ですね。嗚呼…昔はこんな阿保な写真家が居たのか…と思って貰えると地縛霊にならずに成仏出来ると思います。
写真は残るものですから、未来で自分を知らない人間に見てもらったときのことを考えるというのはすごく共感します。定期的に作品は制作されていますが、写真を撮るようになって環境の変化はありましたか?
自分を撮る様になってからは夜の活動が多くなりました。それに比例して職務質問される回数も大幅に増えましたね。あと、人間関係はすごく変わりました。普通に生活してたら出会えない様な方々と出会う事が出来て日々、刺激を受けてます。撮影ジャンル問わず真剣に写真を撮っておられる人はエネルギーの塊みたいなもんで、自分にとっては最高のパワースポットです(笑)今の所、人間的にも尊敬出来る人達と出会い続けれているのは本当にありがたいです。
渡邉さんもエネルギーの塊みたいなところがあると思いますが、作品とは対照的にご本人は物腰穏やかな雰囲気ですからおもしろいですね。写真の持つ力にどっぷりと浸かっている者として、これから同じように趣味で写真をはじめたいと思ってる人たちにその魅力や楽しみ方をお聞かせいただけますか?
闇雲に素敵な写真が撮りたいと思って始めた私の意見が参考になるか分かりませんが、最初は目標とする写真家さんを見つけて模倣すれば良いと思います。でもって撮った写真をSNSなどで発表すれば誰かしらの目に止まるり意見が聞けます。東京カメラ部みたいな写真投稿サイトに投稿すれば似たような感性を持った人との繋がりがうまれる可能性もあるので撮った写真は発表した方が良いと思います。写真はひとりで楽しむのも最高に楽しいです。けど、感性の近い人と出会うと更に楽しみの幅は広がります。写真を撮ると同時にSNSをコミュニケーションツールとして使えば写真仲間も出来て刺激し合える関係が築けるかもですね!
写真は表現であり物語なので自分の眼で見たモノを自由に撮れば写真ライフが一層楽しくなるのは間違いないです!
最後に、渡邊圭祐にとって写真とは?
自分にとって写真とは人を元気に出来て自分も元気になれる一石二鳥なツールですね。
混じりっ気無し、純度100%の渡邊を表現出来るこれ以上のものは無いです。
本当に写真と出会えて幸せです。
※東京カメラ部
日本最大の審査制写真投稿サイト。Facebookページとして運営を開始してから2年を待たずしてファン数は20万人を超え、2017年7月現在、東京カメラ部とその分室の総ファン数は300万人に及ぶ。
インタビュアー 黒田 明臣
【プロフィール】
渡邊圭祐(わたなべけいすけ)
兵庫県姫路市在住。
漫画家・ガーデンデザイナーを経て、現在は
セルフポートレートフォトグラファーとして活動中。
【受賞歴等】
アサヒカメラ×東京カメラ部共催「日本の47枚」フォトコンテスト2016/2017兵庫県部門入選。
WEB→ http://crayonwanchan.com/
Facebook→ https://www.facebook.com/crayonwanchan
Twitter→ https://twitter.com/crayonwanchan
Instagram→ https://www.instagram.com/wanchan1127/
制作 出張写真撮影・デザイン制作 ヒーコ http://xico.photo/
カバー写真 黒田 明臣
出演 渡邊圭祐(わたなべけいすけ)
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2024年10月25日 発行
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