2023年7月4日 PR
内側に透明硝子を吹き入れた色被せガラスを削って文様を施し、丹念な手作業で磨き上げてツヤを出す江戸切子。透き通る色合いと繊細な柄で目にも涼しげな世界を作り出す伝統の工芸ガラス製品は、江戸末期の天保5年(1834年)、大伝馬町のビードロ屋がガラスの表面に金剛砂で彫刻を施したのが始まりとされる。大正から昭和初期には急速に発展したのち、現在は国の伝統的工芸品の指定を受け、来年には140周年を迎える。
難関とされる伝統工芸士をはじめ、高度な技術を身に付けた匠の職人たちが織り成す美。近年は和モダンの流行の気流にも乗り、多数のメディアが特集記事を組むなど再評価が著しい。だが、多くの伝統工芸と同様に、年を追うにつれて後継者問題が深刻化。海外の日本ブームなどを考え合わせれば、期待の市場を目の前にして人員不足に喘ぐというのは何とももどかしい話だが、その一方、業界内で新たな動きも始まっている。
江戸切子「彩鳳」は、ミツワ硝子工芸が手掛ける江戸切子のブランドだ。同社の江戸切子は伝統の赤や瑠璃のほか黒や緑、ピンクに青地を載せるなど斬新な色使いが特徴で、文様も伝統柄に加えて現代的なオリジナル柄を積極的に導入。新作が発表されるたびに大手百貨店やオンラインストアで好評を博している。
1971年創業の同社は、回転盤の回転数や切削の時間をデータ化するなど、独自の加工法を確立。感覚的に技術を修得していた従来型の徒弟制度から脱し、ゼロからでも伝統工芸士を目指すことができる環境を整えた。その甲斐あって若い求職者が集まり、現在は10名を抱える職人の平均年齢は30代前半、しかも半数が女性だという。
三代目となる林恭輔代表は、先代が病に倒れたことを受けて弱冠26歳で社長に就任。ITに明るいことからオンライン販売や管理の電子化を進め、伝統技術の継承と並行して若い感性を大胆に導入した。その結果、コロナ禍の前まで業績は右肩上がりで、以前とは逆に「新作を出すと価格が高いものから売れる」という新たなブランドカラーを手に入れるに至った。
国産ガラスのみを使用し、高い製造技術を持った伝統工芸士が魂を込めて作り上げる彩鳳作品の見事な仕上がりは、オンラインストアの写真からでも十分に伝わるはずだ。中には現代アートと見紛うレベルの作品も多く、林代表によればモノによっては一週間と持たずに完売する人気ぶりとか。また、高品質なハンドメイド製品特有の重厚感は目上の人への贈り物としても最適で、ビジネスパーソンなら上司や恩師、客先へのギフトユースでも「選ぶ楽しみ」を満喫できそうだ。
昨年に組合が実施した調査では稼働中の職人数が約50人前後とされる中、未来への可能性を感じさせてくれる江戸切子ブランド。まずは下記サイトにアクセスの上、作品の鑑賞と洒落込もう。
Biz Life Style Pick up>>
梱包まで美しい彩鳳の江戸切子
オンラインストアでの購入では、木箱に収められて配送される。この箱がまた美しく、そのまま何かに転用したくなる仕上がり。もちろん、ギフトユース用のラッピングや熨斗掛けも無料で依頼できる。
株式会社ミツワ硝子工芸
埼玉県草加市小山2-24-22
TEL.048-941-9777
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2024年10月25日 発行
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