2019年7月17日 PR
昨夏に一部改良した「アウトランダーPHEV」は、ミッドサイズSUVの人気シリーズ「アウトランダー」のPHEVモデルだ。これまでのモデルとは何が違い、どのような進化を遂げたのか。今回は、開発者である松井孝夫氏へのミニインタビューが実現した。
アウトランダーPHEVの魅力をひとことで表現すると? 最初の質問に対し、氏は即座に「ツインモータードライブによる質感の高い走りです」と答えてくれた。ツインモーターの4WD、簡単に言えば前後輪にそれぞれ独立した高出力モーターを搭載しているのだが、「アクセルを踏み込んだ瞬間から返ってくる力強い加速感、その後に訪れる静かで滑らかな走りは、アウトランダーPHEVでしか味わえない、唯一無二の走りです」とのこと。
この走りを支えるのが、同社独自の車両運動統合制御システム、S‐AWC(スーパー・オール・ホイール・コントロール)だ。S‐AWCは、ランエボの愛称で親しまれる走りの名車「ランサーエボリューション」で採用された、同社の看板技術のひとつだ。「路面の状態に合わせて、常に4輪すべてのタイヤ性能を安定的に引き出すための技術です。どんな過酷なシーンでも4つのタイヤが路面に吸い付くように走ります。そのポテンシャルの高さゆえに、街中での通常走行時も安心感が違います」と松井氏。
これまでは通常使用時のNORMALモードと走破性を高めるLOCKモードの2種だったが、最新モデルではアクセル踏み込み時のレスポンスと旋回性能が高まるSPORTモード、そして雪道など滑りやすい路面で安定感が増すSNOWモードが追加されているのが大きい。前者はこれからの季節のドライブで気持ちよくアクセルを踏めるし、後者は近年よく遭遇する急な積雪下に強みを発揮する。滑りやすい雪道ではデリケートなアクセル操作やブレーキ操作などが必要で、運転にストレスを感じる人がほとんどだ。そんな時にS‐AWCがアシストして、非常に安心して走ることができる。
実際に各モードを試してみると、同じクルマとは思えないほどに挙動とフィールが変わるのが分かる。松井氏によれば、独立した前後のモーターをそれぞれ緻密にコントロールできるツインモーター4WDシステムは、S‐AWCとの相性が特に良いそうだ。
アウトランダーPHEVのひとつ目の魅力は、同社が誇る最新テクノロジーの恩恵による、走りの楽しさと安心感にあった。
続いて、外観をゆっくり眺めてみよう。もともとデザイン性の高さには定評があるアウトランダーシリーズだが、今回はフロントマスクの小変更のみに留まった。「おかげさまで、アウトランダーPHEVのデザインはオーナー様から大変ご好評をいただいており、実は私たち開発チームスタッフも同様で、とにかく気に入っているんです」と松井氏。つまり、変わらなかったのではなく「変えなかった」のが真相だったわけだ。では、中身はどうかと訊ねると、逆の答えが。
たとえばエンジンまわりを例にとれば、何と約9割近くに細かく手を加える大刷新を敢行したというのだ。
分かりやすいところでは、エンジンのサイズだ。前モデルでは2リッター4気筒DOHCだったが、新型では2.4リッターに大型化され、更にアトキンソンサイクルエンジンに変更された。松井氏によれば、これは加速性だけでなく静粛性の向上に大きく貢献しているという。エンジンのサイズアップによって低回転でも効率よく発電できるようになり、エンジン音に加えて運転席や助手席で感じる振動まで抑えられたそうだ。
続いては内装だ。やはり評価の高い基本デザインは引き継ぎつつ、シートを中心に質感がアップしているとのこと。実際に比べてみると、シートのデザインが洗練されていることに気づくが、どうやらそれだけではなさそうだ。「乗り降りのしやすさや着席時のホールド性など、細かい部分をブラッシュアップしています」と松井氏。これは、体感してみるとよく分かる部分だ。
プラグインハイブリッド車は、普段はEVとして走行し、バッテリー容量が減少するとエンジンを始動する仕組み。最新モデルでは、その「EV走行できる航続距離」が60.8㎞から65.0㎞への大幅伸長を実現している。また、プラグインハイブリッドなので外部からの充電が可能とあって、「燃費」はまさに申し分なし。「ウチの社内でも、いかにガソリンスタンドに行く頻度を減らせるかを競うのが流行っているんですよ」(松井氏)
最後に、もうひとつ。アウトランダーPHEVは何と、1500Wの電力を一般家庭に給電ができるというのだ。一般的な家電はほとんどが使用できるので、アウトドアや災害時に心強そうだが、実はすでに事例がある。昨年9月6日に発生した北海道胆振(いぶり)東部地震で停電になった際、実際にPHEVからの電気でテレビをつけて情報収集を行ったり、炊飯器や冷蔵庫に電気を供給したオーナーもいたそうだ。
時間が進むにつれてファン同士の雑談のようになったが、最後に、松井氏にまとめていただいた。「実際に運転すると『感動』や『驚き』がすぐ分かるクルマに仕上がったと思います。ぜひご試乗いただきたいですね」
製品開発本部
プロジェクト開発マネージメント部マネージャー
松井 孝夫 氏
1991年4月三菱自動車に入社し、操縦安定性・乗り心地機能の量産車開発に約20年間従事。主な担当車種は、ランサーエボリューション(エボ6トミマキネン~エボ10)、ランサー、アウトランダー。2011年より、アウトランダー/アウトランダーPHEVの開発プロジェクトのマネージメントを担当。技術計画から日程・費用・性能の管理、及び他部門(生産・営業・品質)に対する開発部門の窓口となり、開発全体を取りまとめている。
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2024年10月25日 発行
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