2024年8月30日 PR
いま世界的に近視の発症率が急激に上がっている…という報道をよく目にする。この場で自分の周囲を見渡しても、正面にPCのマルチディスプレイがあり脇にはノートPC、手元にはスマホやタブレット、さらには携帯ゲーム機まで控えているとなれば、目に負担がかからないわけがない。特に先のコロナ禍でリモートワークが増えてからは、目の疲れ方が酷くなっていることを実感するビジネスパーソンも多いだろう。
これまで良好だった視界が見えにくくなると、当然、視力の矯正が必要になる。方法はいくつかあるが、最も身近な眼鏡はスポーツ時の振動や発汗でズレやすく、外見の印象が変わることを気にする人も多い。コンタクトレンズは、着脱の手間に加えてドライアイも気になるところ。レーシック手術も含め、こうしていろいろと調べていくと、「もうひとつの視力矯正法」に話題が集まっていることに気付くだろう。
ICL(眼内コンタクトレンズ)手術は、目の中に小さなレンズを入れて近視や乱視を矯正する治療法のことだ。レーシック手術とは根本的に異なっていて、角膜を削らないことから人気が高まっており、手術件数も急増中。新たな視力矯正法として定着しつつある。
ネットで調べても情報が氾濫しており、どれを信じてよいのか判断が難しい。そこで今回は、栃木県と長野県で数多くの実績を有し、それぞれ地域を代表する2人のICL認定指導医を招き、ICL手術の実際について詳しくお話を伺った。
近年、とみに注目が高まっているICL手術。ネットで少し調べただけでも情報が洪水のように流れ出し、喧々諤々の玉石混交で混乱してしまう人も少なくないだろう。
そこで今回は、それぞれ栃木県と長野県を代表するICL認定指導医として活躍中の森谷充雄先生と下田幸紀先生をお迎えし、基礎知識から手術のベネフィット、リスク、治療を受けた方の感想まで、詳しくお話をお聞きした。
|最近はメディアでもよく見聞きするICL手術ですが、まず治療のアウトラインを教えてください。
下田 ICLとは、眼内コンタクトレンズを指します。大まかに言いますと、瞳の裏側である虹彩と水晶体の間に柔らかい素材のレンズを入れることで、近視や乱視を矯正する治療法となります。メンテナンス不要でクリアな視界を維持できることが特徴です。
森谷 眼鏡やコンタクトレンズはいずれも目の外側に着けるアイテムで、とても手軽ではあるのですが着脱の煩わしさは残ります。また、コンタクトレンズはきちんと管理しないとアレルギーや感染症の原因ともなり得ますので、一度手術を受ければメンテナンスフリーのICL治療に魅力をお感じの方が多いのです。
|ICL手術を希望するのはどんな方が多いですか。
森谷 コロナ禍が明けて活動が自由になると同時に眼鏡やコンタクトレンズの煩わしさに改めて気付いたという方は多いですね。また、ICL手術を受けたご家族やご友人に紹介されてご来院になる方も多いです。
下田 経験者から詳しく聞いてご自身も受けることにしたという方は、当院でも目に見えて増えています。また、職業では医師や看護師、警察官や消防士など、夜勤があるお仕事の方も目立ちますね。コンタクトレンズだと仮眠を取る時に不便なのだそうです。
森谷 男女比はいかがですか。私の感覚では女性の方が多いように思うのですが。
下田 同感です。ファッション面で裸眼の方が有利とお感じなのかもしれませんね。
|患者の皆さんは、ICLのどこにベネフィットを感じているのでしょうか。
森谷 実は、私自身もICL手術を受けていまして。
|え、そうなんですか。それなら、患者の視点をリアルに解説いただけますね(笑)。
森谷 以前は眼鏡を使用していたのですが、たとえば入浴時に外して髭を剃るのが結構難しいんです(笑)。温泉では景色が楽しめませんし、非常時の紛失も怖いですし。
下田 ICL手術を受けた後の方が、そうした小さな不便が日常のあちこちにあったことを再確認したという話は、よく耳にしますよね。
森谷 そうなんですよね。何十年も着けていると当たり前になるのですが、不便な生活を強いられていたんだなと改めて実感しましたよ。
|そうして当たり前に日常に存在していた不便から解放されるということも魅力のひとつかもしれませんね。
下田 そうですね。また、ICL手術は角膜を削りませんので、強度の近視にも対応が可能です。そして、術後数年すると再度近視が出現してくる「近視戻り」が少ないこともICL手術の特徴です。
|逆に「元に戻す」ことも可能と聞きました。
森谷 はい、いつでもレンズを取り出すことができます。ICL手術は、眼科専門医の中でも実技訓練や多くの講習をクリアしてライセンスを取得した認定医のみが行えますので、安心して治療を受けていただけます。
|リスクの面はいかがでしょうか。
下田 健康な目に対して行う治療ですので、白内障や緑内障、網膜疾患などの眼疾患が有る場合は治療適応外となります。
|ICL手術に力を入れて取り組むようになったきっかけはありますか。
森谷 私は近視も乱視も強く、レーシック手術に向いていなかったので眼鏡を使っていたのですが、ICL手術の利点や安全性を聞いて手術を受けました。その結果として得た快適さを多くの方に経験して欲しいという想いからICL認定医になりました。
下田 私が開業している長野県では、当時ICL治療を受けられる施設が少なく、治療を受けるためには、東京などの大都市まで通院する必要がありました。やはり地元で気軽に受けることができる施設が必要と考えて、ICL治療を始めました。
|最近、近視が増えているという報道をよく目にしますが、これは本当でしょうか。
下田 昔より圧倒的に増えていると感じますね。特に小学生や中学生の間で広がっていることを実感します。スマホや携帯型ゲーム機を長時間にわたり凝視することで、近視の進行が助長されているというのは確かだと思います。
森谷 最近は世界的に近視の方が激増したとされていますが、コロナ禍で室内で過ごす時間が多くなり、遠くを見る機会が減ったことも理由のひとつなのではないでしょうか。
|ICL手術に興味はあるけれど、躊躇してしまう方も少なくないと思います。
森谷 手術に対して漠然とした不安を覚える方は少なくありませんね。そういった患者様にも私の経験を積極的にお話しするようにしています。
下田 実体験を伝えられるのは強いですね(笑)。当院でも、手術前にスタッフや担当医が丁寧なカウンセリングを実施しています。
|ICL手術を受けた方の感想には、どのような声がありますか。
下田 手術の翌日からかなり見え方がクリアになりますので、やはり「感動した」という声が多いですね。特に痛みもありませんので、満足度は非常に高いと思います。
森谷 手術の翌日、診察室にニコニコの笑顔で入ってこられますので、それだけで喜ばれているのを感じます。「こんなに見えるようになって嬉しい」という言葉をいただくと、私も嬉しくなります。
|良いクリニックの選び方のようなものはありますか。
森谷 私が思うポイントは2つあります。ひとつはクリニックの整理整頓がきちんとできていること。だらしないクリニックにきちんとした仕事は期待できません。クリニックの外観や掲示物、スタッフの身だしなみを見るときちんとした眼科かどうかある程度わかります。もうひとつは、やはり相性です。話しやすい先生なら感じたことを伝えやすくなりますので、とても重要だと思います。
下田 あとは、手術前の説明を自発的に詳しく実施してくれるかという点もチェックして欲しいですね。疑問や不安に残らず回答してくれるクリニックなら安心だと思います。
|最後に、先生方がICL手術に力を入れる上で大切にされていることをお聞かせいただけますでしょうか。
下田 患者様の大切な目に手術を行うわけですから、何よりも安心して手術を受けてもらうことを重視しています。いかに安全に手術を行い、患者様が求める視界を実現するか。これこそが、我々ICL認定医に課せられた責務だと考えています。
森谷 患者様のご希望やご要望をしっかりとお聞きし、その上で検査や手術の精度を高めることを心掛けています。また、実際に手術を受けられた後の感想も含めて、結果を次の患者様の治療に繋げていく。精度と安全性の向上は、こうしたプロセスをひたすら繰り返すことで得られるものと理解しています。
|本日はお忙しいところありがとうございました。
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2024年10月25日 発行
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