2019年6月27日 PR
時に家具は、美術品のように人の心を満たしてくれるものがある。曲線の美しさや極限にまで無駄を省いたシンプルさ、上質な素材を活かした優雅さ、さらに時代という波に流されない普遍性。使い勝手以上に雄弁な魅力を湛える製品に出会うと胸がときめくものだが、このブランドは好例と言えるだろう。
イタリアの木工家具ブランド「チェコッティ・コレツィオーニ」は、1956年、ピサ近郊のカーシナという町で産声を上げた。創設当時は家具職人のアヴィエロ・チェコッティが興した小さな個人工房に過ぎなかったが、高度な技術や丁寧な仕事ぶりで評判に。チェコッティの名は口コミで広がり、個人の邸宅から企業のオフィスへ、さらにはホテルや公共施設などの大規模プロジェクトへ…と活躍舞台を順調に拡大。その名声はゆっくりと世界的なものへと育っていく。
初の自社コレクションを発表したのは1988年、創業家2代目のフランコ・チェコッティの時代だ。世界最大規模の家具見本市として名高いミラノサローネを飾った同社の家具は、デザイナーのロベルト・ラッツェローニとの共作で、独自のテイストで会場の話題をさらう。その後、新作を発表するたびに国際的な家具ブランドとして評価を高めながら、現在へと至っている。
同社の家具づくりの特徴は、とにかく「時間をかける」点にある。ウォルナットやチェリー、そしてオークなど数十年をかけて大切に育てられた木材から選りすぐり、同社基準の最高等級のものだけを厳選。そのこだわりは徹底しており、たとえば同社の真骨頂でもある三次元的なデザインの部材は別注で製材するというのだから凄い。また、製品は受注生産が原則なのだが、たとえばテーブルと椅子のオーダーには同じロットの木材を使用し、色味や風合いの統一感までこだわるという。同社製品は完成までに半年ほどかかるのだが、この待ち時間を楽しむのもファンの嗜みとなっている。
ここまでこだわるのだから、不満などそうそう出るものではない。ため息が出そうな滑らかさを堪能したら、厳しい目で見て欲しい。つなぎ目がどこにあるのか分からない惚れ惚れする仕上がりは、職人が視覚と感触で確かめながら行うサンディングの賜物だ。1本あたり約6時間かける製品もあるというほど徹底的に磨き上げられた結果、まさに「タイムレス」な魅力を発散。まさに美術品のごとくトレンドなどどこ吹く風、ただ自分の道を往く見事な造型は、写真の通りクラシックにもモダンにも見えてしまうから不思議だ。
日本国内では、代理店を務める「カッシーナ・イクスシー」を通じて入手できる。同社の青山本店では、7月4日から「ALTA MODA-手しごとのかたち」と題したチェコッティ・コレツィオーニの特別展示を開催予定。同社オリジナルの新作家具とともに展示されるとのことなので、ぜひ訪れてみて欲しい。スマート時代にも凄みを放つ「本物の家具」の存在感を味わえるはずだ。
CECCOTTI COLLEZIONI 特別展示/ixc. 新作展示
2019年7月4日(木)〜
@カッシーナ・イクスシー青山本店
カッシーナ・イクスシー 青山本店
東京都港区南青山2-12-14 ユニマット青山ビル1、2、3F
TEL.03-5474-9001
営業時間/11:00〜19:00 水曜休(祝日は営業)
https://www.cassina-ixc.jp/index.html
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2025年03月28日 発行