2019年9月26日 PR
世界的大ヒットとなった「156」や「147」の遺伝子を体感できる『アルファロメオジュリア』。同社の2つのシンボルである「美とパフォーマンス」が高次元で融合したフラッグシップセダンだが、もともとサーキットを震わせ、世界中のレースマニアを魅了してきたDNAは、隠そうにも隠しようがない。ひと目見た瞬間の歓びと、走り出した時の高揚感を掻き立てられるスポーツサルーン。試乗の際、まず正面に立って実車を眺めれば、「この車で公道に出るのか」とゾクッと来るはずだ。
そんなわけで、令和元年現在のアルファロメオの実像について、まずはこの人気車種から読み取ってみることにしよう。
車格的にはいわゆるDセグメントに属するジュリア。プレミアム系の欧州車の名門同士が鎬を削り合う激戦区だが、その中に置いても頭ひとつ抜け出すような存在感だ。現行モデルは、日本では一昨年の秋に発表された。新たに設計されたFRアーキテクチャが採用されているのだが、アルファロメオがカタログにFR車をラインナップするのは、実に四半世紀ぶりのこと。また、「156」「159」と進化を続けてきた正統派スポーツセダンの直系という期待感も高まり、イタリア車愛好家たちが沸いたのは記憶にも新しい。
アルファ ロメオ ジュリア
2.0 TURBO VELOCE(右ハンドル/後輪駆動) 5,890,000円(車両本体価格10月1日現在)
さて、イタリアンデザインの醍醐味と言えば、もちろん官能的な芸術性だ。ジュリアのプロポーションもどこか西洋美術的で、曲線と曲面が互いの陰影を重ね合うフォルムは彫刻作品を思わせる。市販車ながら全身から立ち昇る「自動車としての色気」が味わえるのは、アルファロメオの真骨頂。なお、その美貌は空力的な改良を兼ねている点までしっかりと味わいたい。
ノーズが長めに取られた一方、バターナイフでスパッと落としたかのようなリア。セダンとしての品格を重視しながらもクーペの思想がはっきりと見えるデザインは、乗り込む前にサイドビューを鑑賞するのがおすすめだ。今回は、エントリーモデルにあたるFR/右ハンドルの「ジュリアスーパー」をチェックしてみよう。ドアを開けると同時に目に飛び込んでくるインテリアが、これまた美しい。シンプルにまとめられたボタン類、栄光の歴史を象徴する伝統のアナログメーター。直感的に訴えてくるデザインと、革やファブリックにウッドを組み合わせた洗練の素材観にひとしきり唸ったら、エンジンに火を入れよう。
エンジンは、2.0ℓ直列4気筒ターボを搭載。最高出力200PS、最大トルクは330Nmにも達するので、踏み込むと背筋を貫くドライビングカー特有の「あの感覚」は十分に味わえるはずだ。輪郭が明瞭な立ち上がり、独特の加速感もさることながら、軽く、クイックで、鋭く切れ込むステアリングには驚かされる。たとえば交差点に進入する際、隅切りと自車の位置感覚が体感的に伝わってくる情報量の多さ。これは、アルファロメオ独特の特徴でもある。
したがって、セダンながら実に小回りが効く。「これなら妻もすぐに慣れるだろう」という印象。スッキリとモダンな印象に仕上げられているインテリアも、男性女性ともに好まれるだろう。
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2024年10月25日 発行
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