2017年3月30日 PR
スーツを選ぶ際、デザインだけで選ぶ人はいないだろう。1日8時間以上も着るのだから、身体にフィットするものを選ぶのは当然のこと。私たちが「できればオーダースーツがよい」と考えるのは、シルエットと着心地をともに妥協せずに済むからだ。では、革靴はどうだろう?
スーツと同じ時間にわたって履くものなのに、デザインを優先してはいないだろうか。身体に合わないと傍目にも分かってしまう服とは異なり、靴は外からは分かりづらいからか、ブランド名と値札から候補を決めたり、形状や装飾、カラーの好みに流されたり。もしかしたら「自分の足にピッタリと合う靴なんてあるわけがない」と、最初から諦めているのかもしれない。だが、足もとのストレスは、知らず知らずのうちに顔や態度に出ることもある。
最近は、スーツのようにカスタムオーダーできる「ビスポーク」のサービスも増えてきたが、認知度はまだまだ十分とは言えない。その中で、国内外からの客足が途絶えないほどの人気を誇るシューメーカーをご存知だろうか。
靴の本場イギリスで学び、日本人として初めて「名匠」の証である「ギルド・オブ・マスタークラフツメンツ」の資格を取得した山口千尋氏。彼が代表を務める「ギルド・オブ・クラフツ」では、革靴のフルオーダーを請け負っている。50〜60万円台も珍しくない高額な料金設定で、完成まで数か月を要するにも関わらず、購入希望者が列をなして待っているという。
いくらビスポークの魅力が広まってきたとは言え、ここまでの加熱人気はなぜなのか。それは、本場仕込みの職人技術もさることながら、足の細部にまで徹底的にこだわってくれるからだ。
私たちは両足をシンメトリーだと思いがちだが、右足と左足では誰しも必ず相違点があるという。両足が同じ形状の靴を履くのは、考えてみれば不思議なこと。試着して「これなら合う」と感じても、実は「靴に足を合わせている」状態だったりするわけだ。
同店は、この「足は左右で異なる」ことを前提に靴づくりに臨む。注文にはもちろん採寸から始まるのだが、これが初手から半端ではない。足の「センター」を決めたら、内側と外側の距離を半周ずつ計測してくれるのだ。
靴の採寸では足の周囲を「1周」として測るのが一般的だが、同店によれば、まず内と外のバランス調整が履き心地を決定づけるとのこと。「近道を行こうとしてはダメなのだ」と言わんばかりの採寸作業は、約50か所にも及ぶ。それを両足、別々に。
当然、木型も左右個別に作製する。同じデザインに見えるが、細部が微妙に異なる2つの型を造るため、コストは割高になり、完成までの時間も長い。通常、約半年ほどかけるというのだが、その分、でき上がる靴は次元が違う。好みのデザインであることはもちろんだが、そのフィット感たるや、それまでサイズで選んでいた自分が恥ずかしくなるほどだ。
革選びやデザインの指定も楽しいが、その前にすべきことがある…そんな姿勢が伝わってくる靴づくり。15万円〜のパターンオーダーでも、既存の木型に調整を加えて靴を作るので、今まで履いてきた靴と格段に違う感覚を体感できるが、すべて手縫いで木型を個々の足に合わせて削り上げる「ビスポーク」の、言葉にできない上質感は圧倒的だ。どれだけ時間がかかっても「ギルドに造って欲しい」という人々の中には、無論、リピーターが相当数いる。
山口氏の靴づくりは、銀座の下記店舗で。ビジネスシーンが変わる一足、ぜひ体験を。
ギルド 銀座店
www.footwear.co.jp
東京都中央区銀座1-3-3 東亜ビル1F
TEL.03-3563-1192
■営業時間
月曜、水〜金曜 12:00〜20:00
土・日曜、祝日 11:00〜19:00 火曜休(祝日も含む)
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2024年10月25日 発行
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