2024年12月19日
アニメや洋画作品の吹替、ナレーターなどの声優業、舞台や映像の俳優業のほか、映像監督や作品プロデュースまでこなす才人として名高い津田健次郎さん。年末は、世界が注目する超大作でその演技力を堪能できる。
この12月27日に封切り予定の『ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い』は、あの世界的な大ヒットシリーズの最新作。しかも今回は何とアニメ映画、しかも日本の神山健治監督が抜擢されたことも大きな話題に。日本版の吹替に臨む津田さんの役どころは、これがアニメの吹替声優初挑戦という小芝風花さんが演じる王女ヘラの幼なじみウルフ。王国の脅威となる危険な男をどう演じたのか、今月号のテーマ「唯一無二の贅沢」の話題とともに伺った。
|お話が舞い込んだ時の率直な感想はいかがでしたか。
見事に完結した作品だと認識していましたので、予想外の展開でびっくりしたというのが正直なところです。まさか前日譚をアニメで描くなんて、しかもこの重要な役をお任せいただけるなんて…と、驚きと嬉しさの連続でした。
|ウルフの役づくりについてはいかがでしたか。
最初は予告編の収録で、まだ台本がなかったのですが、その場におられた神山監督が直接ディレクションしてくださったんですよ。説明をお聞きして、「こんな格好いいキャラクターを僕に演らせていただけるんですか」と感動しました。
|収録中のエピソードなどはありますか。神山監督との交流とか。
スタジオで互いに少し時間があったので、音響監督の方と3人で立ち話をしました…みんな立ったまま30分以上も(笑)。「上映館は米国だけで3千館くらいだそうです。すごい規模ですよね〜」「緊張しますよね〜」とか(笑)。
|津田さんと言えば映画マニアとしても有名ですが、観客視点での見どころは。
前日譚ですので実写でお馴染みのキャラクターは出ていないのですが、話が進むにつれてあの古典ファンタジーの空気感が濃厚に薫り始めて、ラストは「確かにロード・オブ・ザ・リングだ」と納得できる展開になります。シリーズをご覧になった方なら、きっとテンションが上がりますよ。
|ところで、今月号のビズスタは「唯一無二の贅沢」というテーマなのですが、津田さんにとっての贅沢とは。
時間ですね。これは公私ともになのですが、家でのんびり過ごしたり、旅に出かけて観光せずに寛いだり。仕事でも、演じるキャラクターをゆっくり掘り下げるだけのゆとりをいただけた時などは、「贅沢な時間だなあ」と噛みしめます。
|大人の愉しみですね。
僕たちの年代は、そろそろ疲れてきているのにゴールが見えなかったりするじゃないですか。でも、仕事も趣味も、身の回りには奥が深くて掘れば掘るほど面白いものがたくさんあると感じるんです。その多くは時間とエネルギーをかけるに値するものだと思いますので、豊かな時間を味わえるといいですよね。お互い大変ですけど(笑)。
|では、最後にメッセージをお願いいたします。
アニメとしては非常に洗練された現代的な作品ですが、シリーズ独特の「古典感」が色濃く受け継がれています。アニメを観ているのに「あの世界」へと繋がる感覚がたまらないので、ぜひ劇場でご堪能いただきたいですね。
津田 健次郎さん
1969年6月11日生まれ、大阪府出身。アニメ、洋画吹替、ナレーターなどの声優業、舞台や映像の俳優業を中心に、映像監督や作品プロデュースなど幅広く活動。主なアニメの出演は「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」の海馬瀬人役、「呪術廻戦」の七海建人役、洋画吹替は「スター・ウォーズ」シリーズのカイロ・レン役など多数、第十五回(2020年度)声優アワード主演男優賞を受賞している。2019年に映画初監督作「ドキュメンターテイメント AD-LIVE」が公開され、2021年にはWOWOW「アクターズ・ショート・フィルム」にて監督・脚本作「GET SET GO」を発表。連続テレビ小説「エール」で語りを務めたほか、俳優としてドラマ「最愛」「リバーサルオーケストラ」などに出演するなど、多才な活動を展開中。
氷にも耐えうるアウター、こだわりの”カナダグース”46748pv
トヨタが提案する車のサブスクリプションサービス43786pv
上に乗るだけで体幹づくり、ドクターエアの威力とは42907pv
2024年12月20日 発行
最近見た記事