2017年4月27日 PR
「そんなの無理だ」「売れるわけがない」…よく耳にするどころか、自分自身も口にした記憶がある決まり文句。そこには、いわゆる「常識」だけでなく、「保身」の意味もあるのかもしれない…と自戒はしても、つい口を突くから困ったものだ。
誰もが「無理だ」と口を揃えた事業が、大成功を収める。ジュエリー界なら、今年20周年を迎える「アーカー」が典型例だ。代表の福王寺朱美氏は、米国で宝石鑑定士の資格を取得したが、芸術やファッションへの意欲を押さえ切れず、独自製品を創るという衝動に駆られる。当時のアパレル業界は気楽なイミテーションが主流だったが、宝石への知見を持つ彼女は、ダイヤモンドやプラチナ、ゴールドなど「本物」を使いたいと考えた。
どんなにデザイン性が高くても、時が経てば褪せる。だが、それが本物なら、価値は変わらない。若い女性たちにも日常の中で「可愛い」「本物」を使って欲しい…。意図はよく分かるのだが、もしこれが部下から上がってきた企画なら、どう答えるだろうか。「若い女の子に本物のダイヤだって?」。
実際、当初は厳しかったという。バイヤーからはアドバイスどころか注意を受けるほどだったが、やがて風向きが変わる。今や、フロアにいる新人女性スタッフたちが目を輝かせるブランドへと成長した理由は何なのか。
今回は、同社の成功の道のりを探ってみよう。
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2024年10月25日 発行
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