2018年6月28日 PR
PCすら「前時代的」と感じることもあるほどにワークスタイルが激変する昨今だが、これだけは現在も100年前も変わらない。ボールペンに求めるのは、やはり書き味。スラスラと流れるように書けるものを心地よいと感じるのは、いつの時代も同じことだ。
では、その現代のITチルドレンに「オススメは?」と訊ねられたら、上質を知る大人らしく名品の名を即答できるだろうか。できない方は、このスイスのブランド名を音読して覚えよう。「カランダッシュ」と読む。
ジュネーヴに本社と工場を構えるカランダッシュは、スイスでは唯一となる高級筆記具ブランドだ。何しろ、スイス国内の小学校では同社製品の色鉛筆が支給されているというので、国民的ブランドと呼んで差し支えないだろう。スイスの「国民的」なのだから、その品質が想像できよう。
1920年代に撮影された創業当時の工場の外観
現社名が生まれたのは1924年だが、その前身となる鉛筆工場が設立されたのは1915年のこと。スイスと言えばハイエンドクラスの高級ウォッチが思い浮かぶが、その精密機械産業の伝統に通底する職人気質と洗練された美的感覚、そして時間を経ても色褪せない価値を生み出す普遍性は、高級機械式腕時計と同様に同社の筆記具にも息づく。
その徹底した品質志向は、たとえば1929年に開発された世界最初の完全金属製メカニカルペンシル「フィックスペンシル」を見るだけでも一目瞭然だ。現在のノック式、チャック給芯式のシャープペンシルの原型として、特許も同社が保有。その後、六角形デザインの「エクリドール」として発展し、ボディへの彫刻から手作業による研磨・検査まで、思わず見惚れるほどの上質感を追求。現在は「エクリドールコレクション」として定番モデル化して世界中に愛好家を抱える一方、同じく鉛筆をモチーフにしたカジュアルライン「849コレクション」もアルミニウムの軽量ボディやポップでカラフルなデザインで人気だ。このように、鉛筆から生まれた六角形のデザインは、まさにカランダッシュのシンボルとして世界的に認知されている。
さて、同社の製品に共通するのが、冒頭で触れた「書き味」だ。適当に線を引くだけでも「違い」が分かる品質には、きっと舌を巻くことだろう。人間工学を計算した基本デザイン、あるいは精密極まりない彫刻加工には、最新コンピュータ制御技術が活用されているが、生産ラインの研磨や検査など、繊細な工程は今も人間の手作業で行っている。こうした製造姿勢こそが、即座に手に馴染む握り心地や、紙の上で流れるような書き心地を生み出す大きなポイントとなっている。スイス製品の焦点は、現在でも「人間の感覚」なのだ。
「ゴリアット芯」と呼ばれる専用のインクカートリッジは、A4用紙で約600枚、距離にして何と8㎞にも及ぶ筆記量を実現。ボタ落ちや引っ掛かりがない書き心地は、インクが5本の軌道に細分化されてボールに送られる独自の構造によるものだ。ノック感も、まるで高級オーディオ製品のように「押してみたくなる」心地よさ。細部までこだわったボールペンを眺め回すにつけ、気を抜いて選んでいたことが恥ずかしくなりそうだ。
ペンなんてどれを買っても同じなどという認識で、大人のセンスや審美眼を示せるわけがない。エクリドールや849などは下記のブティックで実物を確認できるので、ぜひお出かけを。
カランダッシュ 銀座ブティック
東京都中央区銀座2-5-2
TEL.03-3561-1915
営業時間/11:00〜19:00 不定休
https://www.carandache.co.jp/
Facebook:carandachejapan
Instagram:carandache_ginza
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2024年10月25日 発行
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