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「日本元気プロジェクト」に込めた想い…山本寛斎さんの新たな挑戦

「日本元気プロジェクト」に込めた想い…山本寛斎さんの新たな挑戦

2018年5月24日

ロンドンで日本人として初めてファッションショーを開催して以来、国際的なデザイナーとして世界規模の成功を収めてきた山本寛斎氏。デザインに留まらず、イベントプロデュースから映画出演まで、日本におけるマルチクリエイターの草分け的な存在と言える重鎮だ。

70代半ばに差しかかった現在も精力的な活動を続ける氏の創作姿勢は、ぜひ「あやかりたい」とお考えのビジネスパーソンも多いはず。そこで今回は、ほとんど無尽蔵に見えるバイタリティとモチベーション、アイデアの裏側について、ご本人にお話を伺った。

 | もはや伝説と化したロンドンのショーですが、1971年というとまだ20代だったのですね…。

早いものですねえ。当時の私のファッションは、いまの表参道ヒルズあたりでも冷ややかな目で見られるほど奇抜でしてね(笑)。でも、ロンドンっ子たちはしきりに褒めてくれて、あるカメラマンが撮影した私の写真が『ライフ』誌に“世界のカッコイイ十人の男”というタイトルで掲載されたり。「そんなに気に入ってくれるのなら、この街で勝負してみよう!」と思ったんです。

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 | きっかけはストリートの反応だったのですね。

そうです。やるからには勝たねばなりませんので、敢えて詫び寂ではなく「歌舞伎の美意識で驚かせてやろう」と。あのケレン味や色の鮮やかさも魅力ですが、瞬時に衣装を替える「引き抜き」や「ぶっ返り」など、歌舞伎は演出要素の宝庫でもありますからね。

最近も『ニューヨーク・タイムズ』が「侘び寂びとは正反対の婆娑羅(バサラ)という美学を表現するファッション界随一のクリエイター」と紹介してくれたんですよ。あれから半世紀近く立っているわけですから、何だか不思議な感じがしますよね。

 | 毎年プロデュースされている「日本元気プロジェクト『スーパーエネルギー!!』」も大好評で、今年も六本木ヒルズアリーナで開催されますね。年齢も職業も多様な人々によるファッションイベントですが、出演者はご自身で人選されているとか。

ええ、このイベントは服ではなく人が主役ですからね。今年は、生きる歴史をお持ちの方、生の充実を感じさせる方にお声がけしているんですよ。日本は素晴らしい才能の宝庫ですから、少しでも多くの方をご紹介したいですね。

| タイトルに「元気」と入っていますが、ここにもこだわりが?

もちろん。元気の「気」も日本人独特の精神だと思いますが、私が元気なのは好きなことをしている時なんですね。好きなこととは何かと言えば、やはり誰も見たことがないものを作ること、見てくださる皆さんを驚かせること(笑)。ファッションも大事ですが、「その時に表現したいもの」も一緒にお見せしたいですね。

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| パリコレに参加されていた頃からショーの後にはアフリカやチベットなどに行かれたりするそうですが、寛斎さんのキャリアは、ご自身の興味が私たちのサプライズを生んだ歴史でもありますよね。新しい興味や夢はいまも生まれていますか?

それはもう。私は何ごとも「夢が先」ですので。

実は来年春に「北極探検」を計画しています。個人的にもまったく新しい挑戦です。そしてこの体験を素に新たな表現をしてみようと考えています。いま、そのための準備に取り組んでいるところですので、ぜひお楽しみに!

>>EVENT<<
「日本元気プロジェクト2018スーパーエネルギー‼〜元氣をあなたに着せまSHOW!!~」
開催日時/2018年6月9日(土) 12:00-20:00
開催会場/六本木ヒルズアリーナ
最新の寛斎ファションを纏った個性豊かなキャストが魅せるメインイベントでのショウをはじめ、ワークショップや体験型企画など、大人から子供まで楽しめる寛斎流「お祭り」が開催される。
www.kansai-inc.co.jp/ngp2018/

 

山本 寛斎さん

1944年生まれ。71年、ロンドンで日本人として初めてファッションショーを開催。デヴィッド・ボウイとの交流が始まり、「ジギー・スターダスト」ツアーなどのステージ衣装を担当。74年から92年まで、パリ・NY・東京コレクションに参加。スペクタクルなライブイベントのプロデューサーとして活躍するほか、「京成スカイライナー」新型車両のデザインなど、幅広いジャンルで活躍中。

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