Special Issueビズスタ特集

人に頼られて、 人のために生きることができれば 人生は大きく変わる。

人に頼られて、 人のために生きることができれば 人生は大きく変わる。

2024年2月22日

東京スカパラダイスオーケストラの楽曲でゲストヴォーカルを務めるなど、俳優業以外でも多才ぶりを発揮するムロツヨシさん。来月に全国公開を控える河合勇人監督の
映画『身代わり忠臣蔵』では、一人二役で主演を務める。今回は映画の見どころについて、ご自宅での日常風景を交えながらお話を聞いた。

ー忠臣蔵をコミカルにアレンジした作品ですが、物語自体も異なるそうですね。
弟が兄の身代わりになるという新しいアイデアのほか、登場人物たちの友情にまつわるエピソードなどが盛り込まれています。僕が子どもの頃、年末に大人と一緒に観た忠臣蔵
とは少し違いますね。

ー映画での一人二役は、今回が初めてですよね。
舞台では一人数役を経験しているんですけどね。嫌われ者の吉良上野介と、世間知らずでいい加減な弟・孝証（たかあき）の二役なのですが、中でも孝証の成長が大きな見どころとなっています。

ー具体的には。
この時代は、長男として生まれるか否かで生きる世界が違いますよね。そんな中で、他人に頼られて、人のために生きるようになることで変化する孝証の人生を感じていただ
ければ嬉しいです。

ー多才なムロさんも人から頼られそうですね。
僕はむしろ頼る方かも（笑）。駆け出し当時は悩んでばかりだったのですが、20代半ばの頃に開き直って演じたとある舞台で客席の反応を実感できたんです。お客さんの笑顔に勇気をいただきました。

ー永山瑛太さんなどキャストも豪華ですが、撮影はいかがでしたか。
「時代劇という枠に縛られ過ぎないように」という雰囲気があったのですが、最初はさじ加減に苦労しました。永山瑛太さんとの共演は、映画では20年ぶりくらいだと思います。彼は大石内蔵助役で、二人で向き合うシーンがあるのですが、特に意識しなくてもヒリヒリする感覚を味わえました。

ー林遣都さんとの共演も話題になっていますね。
林遣都さんとのシーンはアドリブではないのですが、事前に相談せずにその場で好き勝手に演じたら、上手に対応していただきまして、役者としての器の大きさを感じました。

ー主役で二役はセリフが多くて大変そうですが、ふだんはどう覚えているのですか。自宅で机に向かって、白紙に自分で書いて覚えるようにしています。最近は窓から景色を見る時間が増えて、積極的に陽を浴びることで頭を整理しています。

ーソファよりデスクがお好きなのですね。住まいの中で最も寛げる場所といったところでしょうか。そう聞かれると、ビールを片手に料理を作るキッチンが一番になりますけど（笑）。

ーでは、最後に読者へのメッセージをお聞かせください。
今回の作品は、忠臣蔵を下地とした新作と捉えていただいた方が近いと思います。基本はコメディで時々ヒューマンタッチ、おふざけを交えながらも心から楽しんでいただけるように演じました。ぜひ劇場にお出かけの上、肩の力を抜いてご覧ください。

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