Special Issueビズスタ特集

演劇を観て、旅に出て。心をよい状態に整えれば仕事にもっと打ち込める。

演劇を観て、旅に出て。心をよい状態に整えれば仕事にもっと打ち込める。

2025年2月27日

映画やドラマの話題作に次々と出演し、公私ともに充実の時を迎えている林遣都さん。この春は、3月7日から東京・紀伊國屋ホールで上演予定の舞台『やなぎにツバメは』への出演が決定している。

本年の第59回紀伊國屋演劇賞個人賞に輝いた劇作家・演出家の横山拓也さんの新作で、林さんは松岡茉優さんとともに演劇界のレジェンド級とも言える4人の先輩俳優たちと相対し、重厚な人間模様を紡ぐ。今回は、この春の注目作の見どころなどについて、今月のテーマ「旅行」の話題とともに伺った。

——今回のオファーについての率直なお気持ちは。

シス・カンパニーの公演で横山拓也さんの書き下ろし作品、寺十吾さんの演出ですからね。しかも、大竹しのぶさんに浅野和之さ

ん、段田安則さん、松岡茉優さんに加えて、初共演となる木野花さんともご一緒できるということで、とにかく嬉しいです。

——6人のキャストはとても個性的な面々ですよね。

そうですね。共演者の皆さんからは常に刺激を受けるのですが、しのぶさんや段田さん、浅野さんは、ずっと憧れ続けてきた方々なので、一緒に舞台に立つ幸せを噛み締めたいです。

——お三方とは、何か印象的なエピソードありますか。

俳優としてのキャリアについて悩んでいた時にしのぶさんの舞台を観て、「こういう表現者になりたい」という気付きのきっかけをいただいた方なんです。段田さんと浅野さんは、お会いするたびに気さくに接してくださって、いつも芝居を教えていただいています。先輩方に直接教えを乞える機会は意外に少ないので、本当に感謝しています。

——では、作品の見どころを教えていただけますか。

カラオケスナックを舞台とした家族と人生の物語で、ご覧になる方の年代でそれぞれ感じること、考えさせられることがたくさんある作品だと思います。どんなにすれ違いが生じても、家族は自分の人生を照らしてくれる特別な存在なんだと改めて実感させられました。

—–舞台の期間が始まるとなかなか休みが取れないと思いますが、リフレッシュはどうされていますか。

30代に入ってからは、国内旅行ですね。素晴らしい景色とか、美味しい食べ物とか、日本には旅をしたい場所がたくさんあるので、いつもどこに行こうか計画しているんです。まだ見ぬ旅先は数え切れないほどありますので、これからの旅も楽しみです。

——撮影ロケでも、素敵な場所にたくさん訪れるのでは。

はい、実際にプライベートで再訪することもあります。撮影だけでは味わい切れないことも多いですし、最近では現地の方々と積極的に交流したり。知らない場所で生きる方々とお話しすることは楽しいですね。

——では、本誌読者にメッセージをお願いします。

暗いニュースも多い世の中ですが、観劇や旅行はいつも心をリフレッシュしてくれます。僕自身も演劇を観て、旅に出ることで、心をよい状態に整えて仕事に向き合っています。少し外に出て、普段見落としがちな素敵なものに目を向けるだけでも幸せな気持ちになれますので、美味しいご飯を食べて、ぜひ劇場にお越しいただきたいですね。

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林遣都 さん

2007年、映画 『バッテリー』の主演で俳優デビュー。同作品で第31回日本アカデミー賞新人俳優賞をはじめ、多くの新人賞を受賞。以降大河ドラマ 『いだてん』、NHK連続テレビ小説『スカーレット』、フジテレビ『世界は3で出来ている』他、出演。近年の主な出演作に、ドラマ 『初恋の悪魔』『VIVANT』『おっさんずラブーリターンズ-』、映画『隣人X -疑惑の彼女-』『身代わり忠臣蔵』等。2025年3月から、舞台『やなぎにツバメは』の上演を控えている。

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