2017年11月23日
あの「探偵」が帰ってくる| 北海道発の『水曜どうでしょう』で大ブレイクした大泉洋が主演する『探偵はBARにいる』の最新作が、12月1日の「映画の日」にいよいよ封切りを迎える。
札幌在住のミステリー作家・東直己の『ススキノ探偵』を原作とした本作は、第35回日本アカデミー賞優秀主演男優賞など各賞に輝いた2011年の第1作、2013年の2作目に続くシリーズ第3作。ハードボイルドをベースに義理と人情、笑いを交えたエンターテインメント作品で、今回はヒロインに北川景子を迎えてさらに豊かなスケール感で描かれる。
業界関係者からも「次作はまだか」と声が寄せられていたという期待の新作。今回は、主演の大泉本人に見どころなどを聞いた。
| 4年ぶりの新作、撮影はいかがでしたか?
自転車のように「久しぶりだけど、乗ったら大丈夫だった」という感じですね。あぁ、この映画の世界観やキャラクターが好きなんだなあ、と実感しました。
| 劇中、裸にされた探偵が漁船の柱にくくりつけられて、雪が舞う寒風の中を外海に出て行くというシーンがあります。かなり過酷な撮影だったのでは?
悲しいかな、拷問みたいなシーンがシリーズのお約束になってきましたから。笑って肩凝りをほぐしていただけばよいのですが、心臓が弱い役者なら生死にかかわるレベルだったことは強調しておきたいです(笑)。
実は、あのシーンでは、肌色のウエットスーツを用意してもらったんですよ。でも、どうせなら「生身のパンツ一丁で行こう」と。
| ご自身の提案で?
はい、自分から申し出ました。靴下は履いているこだわり、男の美学もご覧いただきたいですね(笑)。
| エキストラの方々が大勢参加された場面がありますが、逃げ惑うシーンなどは迫力がありますね。
あれ、平日の昼間の撮影だったんですよ。私も事務所のブログで必死に参加を呼びかけたのですが、予想以上に集まってくださって感激しました。この映画じゃなかったら平日の昼間に2000人のエキストラは集まってもらえなかったと思いますね。
| 大泉さんご本人から見た主人公の魅力は?
友情に厚くて、依頼人を守り抜くというポリシーを抱えつつも、性格はいい加減でズルい。格好悪いことの連続でボロボロですが、仲間や依頼人のことを何より大切に思う心がある。人間らしくていいなあ、と。
仲間たちの存在も光っていますよね。探偵の周囲の人間関係の濃さを羨ましくも思います。
| 探偵と高田(松田龍平)の関係もシリーズの魅力ですよね。そのあたりも含めて、これからご覧になる方々へのメッセージを。
私自身、2人の関係には憧れていましてね。行きつけのバーがあって、そこに行くと相棒がいて、一緒に酒を酌み交わす。僕は家庭人間ですので、「自分で持てない時間を映画の中で実現してもらっている」という感覚なんですよ。
『探偵はBARにいる』は、大人の男の美学と憧れが詰まった映画だと思います。ぜひそんな視点からもご覧いただきたいですね。
12月1日(金)【映画の日】ロードショー 探偵はBARにいる3
【出演】大泉 洋、松田龍平、北川景子 他
【監督】吉田照幸 【脚本】古沢良太 【原作】東 直己「ススキノ探偵」シリーズ(ハヤカワ文庫)
ⓒ 2017「探偵はBARにいる3」製作委員会
http://www.tantei-bar.com/
大泉 洋さん
1973年、北海道生まれ。俳優、タレント。演劇ユニット「TEAM NACS」に所属。1995年から芸能活動を開始、翌年より北海道テレビ放送『水曜どうでしょう』に出演。2005年の『救命病棟24時 第3シリーズ』(フジテレビ系)で全国ネットの連続ドラマ初出演後、人気ドラマに多数出演。主な映画出演作に『アフタースクール』(2008)、『しあわせのパン』(2012)、『清須会議』(2013)、『青天の霹靂』(2014)、『駆込み女と駆出し男』(2015)、『アイアムアヒーロー』(2016)、『東京喰種 トーキョーグール』(2017)などがある。
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