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「恩人は二度死ぬ!?」。新製品「LABO棺」が秘めた可能性に迫る。

「恩人は二度死ぬ!?」。新製品「LABO棺」が秘めた可能性に迫る。

2021年5月27日 PR

両親や恩師などが恩人ならば、その恩人が火葬中に傷ついていることで〝二度死んでいる〞と訴える山下健治氏。その理由は、これまで当たり前のように使用されてきたお棺には大量の金具や金釘が使われており、それが火葬中に飛散し、亡くなられた方の顔や身体を傷つけている事実を知ったからであるという。それを解決することを自らの使命と捉え「金具類及び金釘無し棺(LABO棺)」を開発することになった。その開発から発表までの苦悩や苦労を開発者の山下健治氏に語っていただいた。

火葬場での実態を見て自身の使命を感じた

-2021年5月から発売されている「LABO棺」ですが、まずはこの製品を開発しようと思われた動機について教えてください。

山下健治氏(以下 山下)  私たちTAMOTSUグループは、これまでにご遺体保全と環境保全に配慮した商品「保のゼロ」を取り扱っており、その関係で特別に許可を得て火葬の検視をしました。そこで驚愕の事実を知りました。火葬炉の高熱の中、金具や金釘が飛散し、亡くなられた方の顔や身体を傷つけていると同時に、故人の尊厳や魂が傷つけられていると感じました。そのようなことがあってはいけない。恩人が二度に渡り痛み苦しむことがないお棺を開発しなければならないと決意し〝金具や金釘を一切使わない棺〞「LABO棺」を作るという思いに至りました。私たちは、故人、家族愛、魂、それぞれの尊厳を守っていかなければならないのです。

-具体的には、従来のお棺のどのような点が問題だったのでしょうか?

山下 お棺のほとんどが輸入されており、そのお棺を分解したところ、ひとつのお棺から金釘だけでも40〜50本、タッカー針も大量に使用されています。前述した通り、それらが飛散して顔や身体を傷つけています。また、金属が燃焼する際にダイオキシン類を発生させている。さらに、遺骨が変色する可能性が高くなること、焼け残った金属類が産業廃棄物として排出されていることなど、複数のトラブルを引き起こしています。

問題を解決する一心で研究開発を重ねた約3年間

-では、実際にどのようにして「LABO棺」を開発していかれたのでしょうか?

山下 約3年前、この事業のために株式会社e・LABOを設立しました。金釘等を使用しないことは技術的に困難を極めましたが、研究を重ね技術的な工夫を詰め込み、最終的には約20もの特許を取得しました。その技術を全国の主要棺メーカーと共有し、各社でLABO棺を製作、弊社オリジナルのLABO棺の完成に至りました。

-開発で苦労した点についても教えてください。

山下 開発当初より、特許取得は絶対に不可能と言われていました。しかし、この特許取得を自らの使命と課し、数回の特許裁判を経て念願の特許を取得しました。そのことにより環境改善に繋がると確信しました。また、この製品を火葬・葬儀業界に認めていただくのもたいへん苦労しました。お棺メーカーでもない弊社がお棺を製作すること自体異例なのです。しかし、LABO棺を使用するメリットについて全国でセミナーを行うことで、少しずつ理解の輪が広がっています。

-最後に今後の展望についてお聞かせください

山下 お棺に使用されている金具や金釘で大切な人を傷つけているということを、ほとんどの方が知りません。現状で起きていることを皆さまに知っていただき、改善することで新たな葬送文化が生まれます。また、この事業成功の暁には、売り上げの一部を慈善団体に寄付させていただき、会社としての社会的役割を果たしてまいります。

[プロフィール]株式会社e・LABO 代表取締役 会長 / 山下健治氏。「地球はもっと幸せになれる」をテーマに平成元年、株式会社TAMOTSUを設立。独自の発想で、「HBセラミックス」「保のゼロ」など環境に配慮した製品を多数開発。2018年には株式会社e・LABOを設立し、金具・金釘を使わない棺「LABO棺」の開発に着手。画期的なアイデアと社会的意義の高さで多数のメディアからの注目も集めている。

≪Point to Vision≫

1. 3年の歳月を経て「LABO棺」が完成

2

約20もの特許を取得し、金具・金釘を一切使用していない「LABO棺」が2021年
5月から発売開始となった。シンプルで上質な波間模様、繊細な蝶や折り鶴の
刺繍入りなど3タイプを展開する。写真は「天九シリーズ 天翔(てんしょう)」。

2. 使って実感する遺族の感謝の気持ち
商品試作段階において「LABO棺」の存在を知る人から「必ず釘無し棺を使いたい」との要望が何件かあったという。火葬日時をずらしたり、火葬炉の前で棺を入れ替えたりして対応。火葬後の安堵した様子や感謝の気持ちが製品の実力を物語る。

3. SDG s推進企業として今後の展開にも注目
「保のゼロ」では、CO2やダイオキシン類の排出量削減につながり、「LABO棺」では、産業廃棄物の排出量削減に貢献する。この環境改善の取り組みが認められ、今では、地方創生SDGs官民連携プラットフォームに登録し事業を推進している。


株式会社e・LABO
[住所]福岡市中央区大名2-9-29 5F
[電話]092-753-8075
[HP]http://www.enlabo.co.jp/

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