Special Issueビズスタ特集

Biz L ife St yle ISSUE：SECOND LIFE FROM NOW

Biz L ife St yle ISSUE：SECOND LIFE FROM NOW

2023年7月28日

将来にわたり家族で豊かに暮らすために。「家族で考えるセカンドライフ」
依然続くインフレや不安定な世界情勢ではあるが、未来に対する夢や希望は常に持っていたいものだ。
ビジネスシーンの第一線をゆくビズスタ読者は、自分自身の将来について、どのようなビジョンを持っているのだろうか。
そこで、今号の巻頭記事のテーマは「家族で考えるセカンドライフ」。
お金のプロである西日本シティ銀行営業企画部の中島さんにご協力いただき、〝ビズスタ的〟セカンドライフについて考えていく。

＜退職後の暮らしがどんなものか具体的にイメージしよう＞

取材に協力していただいた西日本シティ銀行 営業企画部 中島さん

40〜50代がメインの読者で、「セカンドライフをどう過ごしたい？」と聞かれて、夢を具体的に語れる人はどれほどいるだろう。堂々と語れる人もいるかと思うが、答えに詰まってしまう人も多くいるのではないだろうか。おそらくそれは、周囲に夢を具現化できている存在がほとんどいないからということも理由と考えられる。例えば、セカンドライフに突入している親自身が自分の理想のセカンドライフを謳歌できているか、とみてみるとわかりやすい。しかし、自分の親がセカンドライフを楽しめていない（または、まだ何も準備ができていない）からといって決して悲観する必要はない。普段から漠然と考えている「あれやりたい」「これやりたい」を、これから実現していけばいいのだから。
この問題に対して、西日本シティ銀行の中島さんは、「いざ、退職を迎えた時、これからどうしようかと考えるのはとても難しいと思います。セカンドライフを考えるうえで、お子さまの理解が必要なケースも多々あるかと思いますので、老後資金や終活について、普段から家族で一緒に考えることはとても大切なことだと思います」と、家族で取り組むべきテーマであると強調した。

＜老後資金や「終活」についても家族の大切なテーマ＞
そこでまずは、老後資金の一つである退職金の運用方法について中島さんに聞いたところ「銀行員としては、できるだけお金を長持ちさせる方法を考えてほしいと思っています。例えば住宅ローンの残債を退職金で一気に返済してしまおうと考えている方もいると思いますが、それには注意が必要です。住宅ローンの金利によっては投資信託などの金融商品を購入して長期運用することで、住宅ローンの金利以上の利回りを得られる場合もあります。また、一般的な住宅ローンには団信（団体信用生命保険）がついていますので、ローン契約中に債務者が死亡した場合、ローンは保険金で完済となります。そういう意味では一気に返済してしまうのはもったいない面も実はあるんです」と教えてくれた。
次に住宅問題だ。例えば、長く住み続けると、建て替えや住み替え、リフォームという選択肢が出てくる。さらに、両親だけが暮らしている場合は、将来的に自分たちが相続するなり売却するなり、また別の問題が顕在化するだろう。この場合、兄弟姉妹間の相続トラブルなどが発生する可能性がある。それを避けるために自宅を売却するといったケースが考えられる。しかし、自宅を売り賃貸物件に転居することで、家賃を払い続けることになれば、将来の資金不足を助長してしまう。そうしたリスクを避けるため、自宅の価値を活用し必要な資金を準備できる方法がある。それが「リバースモーゲージ」だ。「リバースモーゲージは、自宅を担保にして得た資金を自由に使うことができるシニア向けのローン商品です。毎月のご返済はお利息のみで、残されたご家族によるご返済も不要ですので、必要な資金をご準備できるというメリットだけでなく、相続トラブルも未然に回避できます」と中島さん。さらに、「将来のことを考えると、手元資金が減っていくことに不安を感じられるのは当然です。ただ、資産というものは手元に見える預金だけではないということをご理解いただくことが重要です。自宅を所有されている場合、その不動産は立派な資産となります。自宅の価値を活用すれば、『叶えたかった夢の実現』や『将来の資金不足に対する不安』を解消することができます」と、明るい未来に向けてのヒントを語ってくれた。
どうしても「死」を連想しなければならない話題は家族間で避けがちなテーマだが、それは不安の先送りとも言える。家族で「終活」についてきちんと会話するほか、このように老後資金や住居問題をクリアにしていくことで、自ずと両親の終活をサポートすることにもなるだろう。この機会に、家族でじっくりと話し
合ってみてはいかがだろうか。

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