2022年1月27日
家具と並び、空間を演出する絨毯。特にペルシャ絨毯は、高級な敷物の代名詞として有名だ。その歴史は二千年以上といわれ、イラン国内で手結びによって織られる絨毯を指す。トルコやパキスタンなど中東諸国の絨毯と一緒に販売する店は全国にいくつもあるが、昨年10月に10周年を迎え、リニューアル目前の『ペルシャン パトリス』では正真正銘のペルシャ絨毯のみを取り扱う。
同店の本社『アルボルズ』は関東にあり、ペルシャ絨毯を家具店や施設に卸している。ペルシャ絨毯は一般に、イランの首都・テヘランのバザールで仕入れることが多い。しかし、同社ではイスファハン・カシャーン・コム・タブリーズ・ナインの5大産地から直輸入しているため、低価格を可能にしている。遊牧民が織るギャッベも直接仕入れているという。
職人が伝統的な技法の手結びで一本一本の糸を織り上げるペルシャ絨毯は、手づくりとは思えないほど精緻を極めた文様が美しい。ウール製品は耐久性に優れ、使い込むにつれて味わいが出てくる。シルク製品は光沢が上品で、なめらかな肌触りが特徴。図案の豊富なバリエーション、素材や使用する環境による経年変化がオーナーを魅了する。
また、自社工場があるので、絨毯のクリーニングやメンテナンスといったアフターケアも安心。資産としての一面も持つペルシャ絨毯は、その価値を次世代へ引き継げる貴重な絨毯だ。
店舗にはペルシャ絨毯の在庫が1,000枚以上あり、モスクの天井、草花、動物など、図案のモチーフやサイズはさまざま。自社ブランドの高級ギャッベ「カシュクリ」もおすすめ。日本の家では靴を脱いで生活するため、絨毯が傷みにくく長持ちしやすい。リビングや玄関にはもちろん、和室の畳にも意外とよく合う。
品質だけでなくペルシャ絨毯のカルチャーを知る専門家
イラン・テヘラン生まれ。祖父はペルシャ絨毯の売り子で、幼いころからペルシャ絨毯が身近にある環境で育つ。転居してからは、伯母がペルシャ絨毯の織り子をしており、伯父と父が売り子をしていた。ペルシャ絨毯が日本で陣羽織や祇園祭に使用されていることを知り、日本の歴史や文化、武士道に関心を持つようになる。1987年に来日し、2008年に入社。2018年に帰化。「ペルシャ絨毯の良さをもっと日本に普及したいと思います」
ペルシャン パトリス
[住所]福岡市中央区赤坂3-6-43 メイけやき1F
[電話]092-791-7719
[営業]10:00~19:00
[定休日]月曜 ※1月末~2月中旬までの改装期間は休業
[HP]http://www.persianpatrice.com/
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2024年07月25日 発行
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